心理カウンセリング事例失敗インナーマザー

【質問】

心理カウンセリングのクライアントさんです。

中学2年生の息子さんの登校拒否についての相談でした。

担任から友達との関わり方を注意されたことがきっかけで、1学期半ばより不登校状態になったとのことでした。

毎晩、次の日の支度をして朝には起こすのですが、体調が悪いと訴え起きられないそうです。

いつも昼には元気になり、ご飯も一緒に食べるそうです。

学校の対応について聞くと、学校のせいで息子はこうなった、学校は信頼していないと強い拒否反応をしめしていました。

クライアントさんから夫へ息子と話し合うように伝えているが「本人が一番分かっているはず」と学校の話には触れないようにしているとのことで、継続カウンセリングとなりました。

２回目のカウンセリングでは、「はい」「いいえ」と答えるばかりで、質問にも下を向いてぼそぼそと話すので、何度も「もう一度いいですか？」と聞かなければいけませんでした。

3回目も同様、質問にはっきり答えることはなく、最後には「で、私はどうしたらいいですか？」と聞き、「どうされたいですか？」と聞いても「分かりません。教えて下さい」と話されて進展が見られませんでした。

4回目のカウンセリングでは、「どうしたらいいですか？」の質問に対して、担任の先生との連携や旦那さんの協力や話し合いについて検討してみては？と提案してみましたが、学校は対応が悪い、担任は合わない、夫は協力してくれないと、すべての提案を否定されたので「ではどうしたらいいと思いますか？」と聞くと、「それが分からないから来ているんじゃないですか！」と突然声を荒げました。

そして「専門家のクセに」と捨て台詞を残して帰っていかれました。

どうしたらよかったのでしょうか？

【回答】

【結論】

他責のインナーマザー

【解説】

心理カウンセリングにおいて、不登校の問題は水面下で複雑な家族関係の課題が潜んでいることが多いと感じます。

この事例は、一見息子の登校拒否が問題に見えて、実は母親自身の内面的な葛藤や家族システムの歪みが根底にある可能性を示唆しています。

インナーマザーを学ぶ前の私も、質問に答えないクライアントさんに振り回されて疲弊した経験があります。

インナーマザーの影響を受けているクライアントさんの中には、自分で決断することに対して、過剰な恐怖心を抱いている方も少なくありません。

特に、罪悪感で子供を操作するタイプの母親に育てられた方は、その傾向が強い様に感じます。

「ほら言ったでしょ？だから言うこと聞いていればよかったのに」　「あなたは本当にダメね」

そんな言葉を浴びせる日常で、自己肯定感を削がれてきた可能性があります。

このような背景を持つクライアントにとって、「どうしたいですか？」という質問は、無意識のうちに過去のトラウマを刺激し、攻撃されていると感じさせてしまう可能性があります。

その結果、防衛反応としてカウンセラーに対して攻撃的になってしまうことがあります。

インナーマザーアプローチでは、クライアントの言動の背後にある無意識の恐怖や不安を理解することに重点を置きます。

この事例では、クライアントの決断に対する恐れや、責任回避の傾向を見極めることが重要です。

この心理カウンセリングの失敗事例から学べることは、表面的な問題解決策を提案する前に、クライアントの内面的な課題や家族関係の複雑さを理解することの重要性です。

自己決定力の向上や家族システムの健全化を支援することが必要となるのですが、インナーマザーという壁が立ちはだかり、従来の方法では、なかなか難しい局面を迎えることが多いと感じています。

インナーマザースクールで学ぶアプローチは、このような複雑な事例に対して、より深い洞察と効果的な対処方法を提供します。

インナーマザーのケアをすることで、クライアントの内面的な変容を促すとともに、家族全体の相互作用パターンを見直すことで、より持続的な変化と成長を実現できる可能性があります。

まずは、「決断に対する恐れ」の可能性について、意識を向けてみることから始めましょう。

よかったら、クライアントさんの事例でも実感できる「インナーマザー入門」でお話しましょう。

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■□ お客様の声　□■

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・インナーマザーの概念を知り、カウンセリングの事例の見方が変わりました（30代・心理士）
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